ボンジュール、スティーブです。
皆様、AZ(エーゼット)のチェーンクリーナーをご存知でしょうか。
クロスバイクやロードバイクのチェーン洗浄に使えるクリーナーで、汚れがよく落ちるのに驚くほど安い、まさに鬼のようなコスパのよさで、僕も個人的に全力でおすすめしています。
そんなAZクリーナーなんですが、公式に自転車用としてもおすすめされているチェーンクリーナーが2つあります。
まず1つ目が「AZ CBP-001 ブレーキ&パーツクリーナー ハイパワー」。
そして2つ目が「AZ MCC-002 バイク用チェーンクリーナー パワーゾル 」。
はたしてこの2つのクリーナー、それぞれどう違うんでしょうか?
今回はそれぞれのクリーナーの特長を徹底比較し、その違いを解説します。さらにクロスバイクやロードバイクのチェーンなどを洗浄するときには一体どちらがおすすめなのか、実際に使ったインプレも交えてレビューしたいと思います。
おすすめの自転車チェーンクリーナーを探している人、AZのチェーンクリーナーやパーツクリーナーについて詳しい評価や評判が知りたい人はぜひ参考にしてください!
「CBP-001」と「MCC-002」を徹底比較
1. 共通の特長
まずこちらが「AZ CBP-001 ブレーキ&パーツクリーナー ハイパワー」
ご覧の通り、黄色い缶が目印です。ハイパワーです。
裏面に記載された使用方法や用途、注意書きはこんな感じ。
いやー、文字だらけで頭が痛くなりますね(もちろんこちらはあとで解説します)。
続いて「AZ MCC-002 バイク用チェーンクリーナー パワーゾル 」
こちらは青い缶が目印。パワーゾルです(……けどこっちも表にはハイパワーって書いてあるやん)。
裏の記載はこちら。
まずはこの2つのクリーナーに共通する特長をご紹介します。
1.水なしで使えます。
油で汚れたチェーンに一度拭きかけて汚れを浮かせ、ウェスで拭き取ればOK。簡単です。
それでもまだ汚れが落ち切らないときには、もう一度スプレーして油を落とせば完璧(もちろんどうしても溶剤の残留が気になる人は、水で洗い流してもOKです)。
2.ノズルがついていて、狙ったところに噴射できます。
ノズルを立てると噴射幅をピンポイントに調整できるので、溶剤をかけたくない箇所、たとえばフレームやパーツを傷めずに済みます。
もちろんノズルをたたんで、普通のスプレーのように広い範囲に噴射することも可能。使い勝手がよくて助かりますね。
3.逆さにしても使えます。
缶を逆さにしても問題なく噴射ができます。
整備台式のメンテナンススタンドに自転車を設置できるならともかく、さすがにそうでない自転車乗りの人が多いと思うので、これも地味に嬉しいですね。
4.火気厳禁!
火気厳禁なので注意です。
火元のそばでは絶対に使わないように気をつけましょう。引火して大事故になります(……まあ当たり前か)。
2. 洗浄力はどれぐらい?
さて、そんなCBP-001とMCC-002ですが、肝心の洗浄力はどの程度なのか?
結論から言うと、実際に使ってみたところ、どちらも汚れはばっちり落とすことができました。
こんな具合に、ちょんと触っただけでべっとりと黒い汚れのつくチェーンが、
ぷしゅーとやってブラシで擦るだけで、あっという間にぴっかぴか。指で直接触っても汚れがつきません。
そのときの詳しいレポはこちら。
ちなみに、上の写真はCBP-001で洗浄したあとのものですが、MCC-002も同じぐらいしっかり汚れを落とすことができました。洗浄力はどちらも遜色ありません。
ただ缶の裏の記載や公式の情報を参照すると、CBP-001は速乾性、MCC-002は遅乾性となっています。
速乾性のCBP-001は揮発性が高く、溶剤が長くチェーンに残留しません。
一方、遅乾性のMCC-002は揮発性が低く、溶剤が長くチェーンに残留し、その分、よりしつこい油汚れも落とすことが可能です(実際メーカーさんも、「より頑固な汚れにはMCC-002を」とおすすめされています)。
つまりカタログスペック上、洗浄力そのものは、MCC-002のほうが高いということになります。
僕の自転車のチェーンがもっと汚れていれば、はっきり違いがわかったかもですね。まあ、むしろそんなになるまで自転車を放置するのもどうかという話ですが……。
3. 使用可能な箇所は?
前述の通り、CBP-001は速乾性。
揮発性が高く、素材に浸透するまで残留しないので、公式ではゴムやプラスチック、樹脂性のパーツにも使えるとされています。実際バイクのシールチェーン(ローラーにグリスを入れ、リング状のゴムで蓋がされたバイク用チェーン)にも使用可能とのことなので、チェーン、ギアクランク、スプロケットなどの金属パーツはもちろん、ディレイラーやブレーキセットなどの樹脂パーツを洗浄するのにも使える、ということになります。
ただ、フレームだけは塗装が落ちる可能性があるので絶対にやめましょう。
一方のMCC-002は遅乾性。
揮発性が低くて洗浄力が高い分、素材に浸透するぐらい長く溶剤が残留するので、ゴムやプラ、樹脂には使えません。こちらは公式でもはっきり「やめたほうがいい」とアナウンスされています。フレームはもちろん、ディレイラーやブレーキなどもNG。チェーン、ギアクランク、スプロケットなどの金属パーツにだけ使いましょう。
はい。ということは、です。
「CBP-001のほうが、あちこち洗えて便利じゃん!」
そう思われたかもしれません。
……ただですね。僕はやっぱりCBP-001も、金属パーツ以外には使わないほうが無難かなー、と考えています。
というのも、まずフレームに使えない以上、リアディレイラーはまだしも、フロントディレイラーには非常に使いにくいからです。フレームにかけないようフロントディレイラーにだけスプレーするのはまず無理ですし、かといって、わざわざフレームだけ養生したりするのもかなり面倒じゃないですか?
じゃあそれ以外、例えばブレーキにならいいのかというと、自転車のブレーキは可動部分にグリスを塗布している場合があって、クリーナーをぶっかけるとそれも落とすことになってしまうので、こちらもあまりおすすめじゃありません(あとからまたグリスアップする場合はいいんですが)。
と、このようにゴムやプラ、樹脂に使えたとしても、フレームに使えない以上、使い勝手がいいかというと、あまりそういうわけでもありません。
デリケートなパーツは、フレーム用洗剤でフレームと一緒に洗浄するぐらいが、個人的にはいいと思っています。
どちらがおすすめなのか?
では、CBP-001とMCC-002、一体どちらがおすすめなの?という話なんですが。
箇所をある程度気にせず使うときには、CBP-001を。
高い洗浄力でチェーンやギアクランク、スプロケットのしつこい汚れを落としたいというときには、MCC-002を、ということになります。
ただ前述の通り、CBP-001の使い勝手が自転車の場合そこまで高くはないので、個人的には洗浄力で勝るMCC-002のほうがおすすめですね。
もしどうしてもフロントやリアのディレイラーもクリーナーでがしがし洗いたい!という人は、ワコーズがいいと思います。
こちらは、洗浄力に関してはAZや他のクリーナーより少し落ちますが、遅乾性なのにゴム、樹脂、さらに塗装にさえ影響しないという特徴を持っています(もちろんメーカーのお墨付き)。なのでフレームにかかっても問題なく、フロントディレイラーなどのパーツも気兼ねなく洗浄できる逸品です。
コスパが売りのAZにくらべると、ぶっちゃけお高価めではあるんですけど、チェーン回りすべてをクリーナーで丸ごと洗浄したい人にはこちらのほうが圧倒的におすすめですね。
まとめ
定期的なメンテナンスは自転車を長持ちさせますし、何より愛着を倍増させます。
しつこい油汚れがよく落ち、おまけに安い、鬼コスパのAZのクリーナー。最高なので、ぜひ一度試してみてください。
破格のお試し版についての詳しいレビューはこちら。ぜひ参考にしてください。
愛車を綺麗に保って、ぜひ快適な自転車ライフを!
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