GIOS MISTRAL CHROMOLYとは?ミストラルとの違いを徹底レビュー!

クロスバイク

 

ただジオスには、同じくミストラルの名を冠したクロスバイク、GIOS MISTRAL CHROMOLY(ジオス ミストラル クロモリ)があります。

はたしてミストラルクロモリは通常版のミストラルとどう違うのか? 購入に値する魅力を備えたクロスバイクなのか?

両モデルを比較して、徹底考察したいと思います。

ミストラルクロモリの評価や評判が気になる人、クロスバイクの購入を検討している人はぜひ参考にしてください。

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ミストラルクロモリと通常版の違いとは?

1. 車体デザイン

ミストラルクロモリは、通常版のミストラルと車体のデザインが違います。

まずこちらが通常版のデザイン。

出典:JOB International

さすがはイタリア生まれのスポーティーで爽やかな印象ですね。

対して、こちらがミストラルクロモリのデザインです。

出典:JOB International

いや、かっけえなオイ!!

いやー、通常版よりもグッとクラシカルな佇まいになってますね。往年のロードバイク感が滲み出てるというか。

具体的な変更点を言うと、まずダウンチューブとシートチューブのGIOSマークが白に黒字へと変更されています。

さらに、シートポスト、ブレーキ、ステムといったパーツも、すべてカラーが黒に統一されてますね(パーツ自体はミストラルと同じです)。

そして、実はフレームのチューブも通常版より少し細くなっています(なぜそんな成形が可能なのかについては後述します)。

他にも細かな変更点を挙げると数が多いんですが(トップチューブ、フォークのデザインなどなど)、総じて玄人好みの渋めなデザインだと思います。

いやー本気でいいですね、これ。

2. カラーバリエーション

ミストラルクロモリは、通常版とカラーバリエーションが違います。

まず通常版のカラーから。

出典:JOB International

ブルー、ブラック、ホワイト、グレーの4色展開です(時期によってはこの他にも、シルバー、オレンジ、サクラといった限定カラーもあります)。

一方、ミストラルクロモリのカラーバリエーションはこちら。

出典:JOB International

ブルー、ブラック、2色のみの展開。カラバリがかなり絞られています。

個人的にホワイトがないのはちょっと寂しいですね。

といっても、白だとトップチューブとダウンチューブの白抜きがなくなってしまうことになるので厳しいのかなあ……。無念。

3. フレームの素材

出展:自転車のきゅうべえ

ミストラルクロモリは、通常版とフレームの素材が違います。

通常版のフレームはアルミ合金ですが、ミストラルクロモリクロモリ(クロムモリブデン鋼)というスチール合金が採用されています。「名は体を表す」の通り、これがミストラルクロモリの一番の特徴ですね。

となると、「いやクロモリってなんじゃい」という話になるわけですが。

クロモリは、アルミよりも引っ張り強度、さらに弾性率が高い素材です。平たく言うと、より硬くて、けれどよくしなる、という感じ。

例えるなら、ノコギリの刃のような感じですね。

ノコギリの刃は薄いのに、木材を切り落とせるぐらいに頑丈。なのに横から力を加えるとたわんで、かつ元に戻ります(ノコギリの刃は炭素鋼なので厳密にはまた違う素材なんですが、まああくまでイメージということで)。

そういった特徴の素材なので、クロモリフレームはアルミフレームより柔軟で振動吸収性が高いと言えます。

さらにクロモリはアルミよりも硬いので、より細くフレームを成形できるという利点もありますね。

実際、ミストラルクロモリは通常版よりもフレームの各チューブが細くなっています。「クロモリのフレームはしなるような乗り心地がする」とよく言われたりしますけど、それは素材の特徴はもちろんのこと、フレームの細さが影響してのことだと思います。

4. サイズバリエーション

ミストラルクロモリは、通常版とサイズバリエーションが違います。

左が通常版、右がミストラルクロモリです。

出典:JOB International

ご覧のように、ミストラルクロモリには400サイズがありません。なので身長が155cm未満の人は、適正なサイズの車体がないことになります。

一方、430、480、520の3サイズともサイズアダプテーションの表記の幅が広がっています。にもかかわらずフレームのジオメトリを比較しても特に両者に違いがないのが、ちと解せないんですが……まあそこまで無茶な設定がされているわけでもないので、一応許容範囲かな、と。

5. タイヤ

出展:VITTORIA

ミストラルクロモリは、通常版とタイヤが違います。

通常版はKENDAの700×28Cタイヤ「K-193」ですが、ミストラルクロモリVITTORIA700×28Cタイヤ「ZAFFIRO」が採用されています。

正直タイヤは好みの問題もあるので一概には言えないんですが、ZAFFIROはK-193と同グレード以上であることはたしかなので、これはナイスなポイントですね。

6. 重量

 

ミストラルクロモリは、通常版と重量が違います。

通常版が10.8Kgなのに対して、ミストラルクロモリ11.6Kg。

重量の違いはフレームの素材に起因するものですね。1kg前後の違いはやや気になるところですが、個人的には軽量化しまくったロードバイクならいざ知らず、このグレードのクロスバイクで走る分には誤差の範囲じゃないかなー、と。

ただ自宅がアパートなどで、自転車を階段で担いで上り下りしたりする場合には検討が必要かもしれません。さすがにその場合は結構重く感じるはずなので。

7. 価格

 

ミストラルクロモリは、通常版と価格が違います。

通常版が61,000円(税込67,100円)に対し、ミストラルクロモリ75,000円(税込82,500円)ですね。

いやー……税込で15,000円近く高価いのはなかなか厳しい、というのが偽らざるところじゃないかと思います。

昔はここまでの価格差はなかったんですが……やはりコロナ禍での原材料の高騰の煽りをもろに食った格好ですね……。

ただ近頃、その値上げの波もようやく落ち着きを見せ始めました。詳しくはこちら↓

 

この流れが今後も続けば、価格差も落ち着いてくる可能性はあると思います。

ミストラルクロモリの総評

 

ミストラルクロモリの特徴は、何と言ってもフレームがクロモリ製であることに尽きます。

通常版より柔軟で振動吸収性も高い車体は、ロングライドや田舎の荒れた道だけにとどまらず、街乗りで道路と歩道の小さな段差を乗り越えるときにもその性能を存分に発揮するはず(あの段差、スピード落とさずに走るとサドルに、がつん、とかなり突き上げが来るので……)。

何よりほとんどのクロスバイクはアルミフレームが主流。クロモリフレームはかなりのマイノリティです。なので、通常版のミストラルはもちろん他のクロスバイクと比較しても、ミストラルクロモリ圧倒的な個性を持っていると言えます。デザインを通常版と同じにせずクラシカルに仕上げたことや、各パーツを黒に統一したことも個人的には大英断だと思います。一味どころか二味、三味も違う魅力的なクロスバイクに仕上がっていて、はっきり言って恰好よすぎです。そう、神は細部に宿るってまさにこういうことなんですよ!

唯一の難点があるとすれば、やはり75,000円(税込82,500円)という価格ですかねえ……。

この価格をどう捉えるかが、ミストラルクロモリの評価の軸になると思います。

まとめ

ミストラルクロモリと通常版はどっちを買うべき?

 

では、はたしてミストラルクロモリと通常版はどっち買うべきなのか?

ぶっちゃけ、それはユーザーの用途やこだわり、そして予算次第と言えます。

というのも、正直僕は、クロスバイクが初めてで、かつ特にこだわりがない人は、通常版のミストラルで全然OKだと考えています。アルミは軽くて錆びにも強いしおまけに安い、本当にいい素材なので。

 

それに身も蓋もないことを言えば、乗り心地に一番影響するのはタイヤの空気圧なので、この点をおろそかにしなければ通常版の乗り心地も決して悪いものじゃありません。

タイヤの空気圧に関しては、ぜひこちらの記事↓を参考にしてください。

 

ただですね。

ミストラルクロモリが他にない圧倒的な性能と魅力を備えていることは、間違いありません。いやもう、これはマジで。

すでに述べた通り、ロングライドや田舎で荒れた地面もラフに走るとき、さらには街乗りで段差を乗り越えるときなど、クロモリフレームはあらゆる場面でおおいにその性能を発揮してくれるはずです。

さらにミストラルは人気のクロスバイクなので、周囲とかぶりやすいというきらいがあります。だからこそ周囲とかぶらない、二味も三味も違った個性的なクロスバイクに乗りたいというのなら、ミストラルクロモリはまさに打ってつけだと言えます。

……とはいえ。

75,000円(税込82,500円)という価格は、そう簡単にGOが出せるもんじゃありません。

そもそもこの価格帯だと、ミストラルのディスクブレーキモデルであるハイドロリックが、アレックスホイールタイプで72,000円(税込79,200円)、シマノホイールタイプで79,000円(税込86,900円)なので、そちらも選択肢に入ってくることになります。

 

なので、今一度クロスバイクを購入する上での、自分にとっての用途やこだわりを考えてみてください。

それらがミストラルクロモリの特徴に合致していて、さらに予算も許すのであれば、ミストラルクロモリは充分以上に購入する価値があるし、きっとその期待に応えてくれるはずです。

……とまあ何のかんのと言いましたけども、ミストラルクロモリが欲しくなるのは当たり前でしょう。だってめちゃくちゃ格好いいもんこれ!

 

もしミストラルクロモリを購入するのであれば、信頼できる実店舗で買うのが一番だと思います。

ただネットで購入する場合は、やっぱりワイズロードオンライン さんか、自転車のきゅうべえさんがおすすめですね。送料込みでもさらに定価を大きく割り込んでくる十分組み(完成状態)のうえ丁寧な完全梱包で発送してくれるネット購入でも防犯登録まで完備など、間違いなく通常よりもお得かつ安心して購入できます。

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お気に入りの一台で、ぜひ最高のクロスバイクライフを送ってください!

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スティーブ

東京で10年暮らしたあと、故郷の島根にUターンした街乗りサイクリストでプチミニマリスト。好きなものは本とコーヒー、ラーメンと酒、サッカーと自転車。愛車はGIOS MISTRAL(白)。

当ブログでは街乗り向けクロスバイクのあれこれや、地元島根のライドコース、自転車で行ける美味しいお店などを楽しみながら紹介しています。

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コメント

  1. 豚太郎 より:

    スティーブ様
    以前、チェーンガードでお世話になった、豚太郎です。その時も書きましたが、私の愛車はミストラルクロモリです。スティーブさんのレビューは私の知る範囲では日本で、いや世界で初めての通常版との徹底比較だと思います。とても詳しく、的確な評価だと感じます。タイヤが違うことまでご存じとは、流石です。適正空気圧は60-90psiで、通常版よりも少し高くなっていますが、クロモリだからでしょうか? 素人私には分かりません。

    私が買ったのは2018年です。近所の自転車店に通常版のグレーを希望したのですが、他の色も含めて納車に3月くらいかかると言われ、仕方がなくクロモリのブラックにしたのです。因みにクロモリでもブルーは、やはり何か月も入らない、と言われました。だから通常版への憧れもあったのですが、乗っているうちに細身のクロモリが気に入りました。特にブラックは全てのパーツが同色で統一されていることになるので、その格好の良さに、今は満足しています。スティーブさんの文章を読んで更に愛着が湧いているところです。

    • 豚太郎さん、コメントありがとうございます!
      ミストラルクロモリに実際に乗っていらっしゃる方からそこまで言っていただけると本当に嬉しく、またほっとしました。
      タイヤの空気圧に関してはおっしゃる通り、おそらくクロモリフレームゆえなのだと思います。アルミフレームでタイヤがその空気圧だと結構硬く感じられると思うので。
      今回の記事を書くにあたって、ミストラルクロモリは改めて格好いいクロスバイクだなあ、と僕も心から感じました。

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